●『ポーラー・エクスプレス』
2005-04-26 Tue 02:10
●『ポーラー・エクスプレス』★★★☆☆

原作は、C.V.オールズバーグ著/村上春樹訳の絵本「急行 北極号」
監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のロバート・ゼメキス。


クリスマス・イヴの夜。
サンタを信じない少年の前に巨大な列車が姿を現す。
そして、その列車「ポーラー・エクスプレス」は
少年を乗せ、北極へと冒険の旅に向かうのだった。


細部までフルCGで作られた美しくファンタジックな世界は見事。
だが、CGだから許せる部分とCGだから許せない部分がある。
特に「パフォーマンス・キャプチャー」という技術を使ってCGで作られた人物たちは、
「これが本物の役者だったら、もっと感動したのに」と思わせられる。
ただ、そのCGの登場人物の声をあてている役者は頑張っており、
トム・ハンクスも一人五役を演じ、芸達者ぶりを見せている。
車掌は、外見もトム・ハンクスそっくりだし(笑)
……っていうか、主人公の少年もトム・ハンクス!?
上手すぎだろ(笑)
音楽は、有名なクリスマス・ソング満載なので、
クリスマス気分に浸れる事、間違いなし。
その中でも、少年たちが歌う「When Christmas Comes To Town」と
ジョシュ・グローバンのテーマ曲「Believe」は素晴らしい。
いつまでも、列車とはこの「ポーラー・エクスプレス」のように
夢と希望を乗せて走るものであって欲しい。


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●『ガタカ』
2005-04-22 Fri 01:51
●『ガタカ』★★★★★

何でもかんでもクリーンな世界というのは考えものな訳で…。


DNA操作で生まれた「適正者」だけが優遇される近未来で、
「不適正者」として自然出産で生まれたビンセントは
「適正者」になりすまして宇宙へ旅立とうと宇宙局に入社する。
しかし、ある日、その会社で事件が起こり、
犯人を捜すため、社員たちに調査の手が伸びる。
果たして、ビンセントの運命は…。


ファッションや近未来のデザインなど、スタイリッシュで
冷徹に管理された近未来の世界によく合っている。
ビンセント役をイーサン・ホーク、
ビンセントを自分の身代わりとして入社させた
半身不随の男ジェロームをジュード・ロウ。
ビンセントの恋人アイリーンを、ユマ・サーマンが演じ、
静かだがそれぞれが抱える葛藤を見事に表現している。
余韻が残る切なく物哀しいラストも秀逸。
ちなみに「ガタカ」とは、ビンセントが入社した宇宙局の名前。


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●『キャッチ・ミー イフ・ユーキャン』
2005-04-19 Tue 01:36
●『キャッチ・ミー イフ・ユーキャン』★★★★★

FBIの敏腕捜査官ハンラティ(トム・ハンクス)と天才詐欺師フランク(レオナルド・ディカプリオ)の
長い追跡劇を描いた作品。
監督は、スティーブン・スピルバーグ。
パイロットに成りすまし詐欺を繰り返すフランクが大人たちを翻弄する様子が
面白く、正に天才というに相応しい。
対するハンラティも敏腕の捜査官らしく、次第に持ち前の堅実さでフランクを追い詰めていく。
相対する二人が互いに友情を芽生えさせていったり、フランクの家族の絆を描く事で、
ただの追跡劇ではなく、ヒューマンドラマとしても上質のエンターテイメントになっている。
また、巨匠ジョン・ウィリアムスの奏でる楽曲も作品に華を添えている。
何より、実話を基にしているというのがスゴイ。
ラストの詐欺師フランクのその後を観て、さらに驚いた。
「事実は小説より奇なり」とは、よくいったものだ。


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●『ナショナル・トレジャー』
2005-04-09 Sat 00:53
●『ナショナル・トレジャー』★★★★★

主人公が冴えないオヤジでカッコよくない(ニコラス・ケイジファンの人すいません)ので、
観る気はなかったのだが、友人の強いプッシュに洗脳され観に行ってきた。
感想としては、よく練られた話だな〜と。
合衆国建国に絡む歴史を調べて、ひとつの作品に仕上げた手腕はなかなか。
ほとんど建国の歴史には詳しくないが、実在の場所や人物を登場させる事で
単なる「宝探し」ではなく、建国にまつわる「ミステリー」としても楽しめる。
紙幣に描かれた「フリーメーソン」の印なども、うまく劇中に取り込んでいるし。
日本の歴史もそういう影の部分が多いし、こういう作品を作っても面白そう。
例えば、日本サッカー協会のシンボルのカラスは「八咫烏(やたがらす)」というカラスで、
かつて、神武天皇が熊野から大和に入る時、天から道案内のために
遣わされた大きな鳥だといわれている。
なぜ、他にも鳥はいるのに、その鳥が使われたのか?
誰が、その鳥を使おうといったのか?
世の中には、そういうミステリーが多いと思う。
まあ、一番のミステリーは女心なのかもしれないが(笑)


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●『オールド・ボーイ』
2005-04-07 Thu 00:43
●『オールド・ボーイ』★★★★☆

日本のコミックが原作。
いろいろと痛い映画。
「刻まれた時」がテーマで、「OLD BOY」というタイトルロゴの
演出など随所にセンスを感じる。
人の情念っていうのは、万国共通なんだと改めて思った。
情ゆえに人は泣き、怒り、愛し合い、狂っていく。
この作品には、完全悪が存在しない。
ただ、情によって運命を狂わされた者たちが出てくるだけである。
タイトルとなっている「オールド・ボーイ」の意味もなるほど。


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●『誰も知らない』
2005-04-06 Wed 00:15
●『誰も知らない』★★★★☆

この作品のテーマとなっているのは、
社会問題にもなっているネグレクト(育児放棄)である。
児童虐待調査研究会によれば、ネグレクトとは
「遺棄、衣食住や清潔さについての健康状態を損なう放置
(栄養不良、極端な不潔、怠慢ないし拒否による病気の発生、
学校へ行かせない、など)をいう」とされている。
だが、この作品が描こうとしているのは、
そういったネグレクトへの非難や糾弾ではない。
親に捨てられた子供たちの「生きる姿」を
映像に留めようという真摯な姿勢である。
それだけに、子供たちの姿が
観終わった後でも鮮烈に心に残るのだろう。

こんなにも叙情豊かな作品は久々に観た気がする。
抑えた演出と自然な台詞回し。しかし、淡々とした感じはない。
大作のような派手さも付加的な売りもないが、秀作だと思う。
普通の暮らしを普通にできる事の大切さを痛感。
外国であれば、子供たちが糧を得る方法もあるのかもしれなが、
日本は、子供が自活するには厳しい国なのかもしれない。
大人が手を差し伸べなくても、子供たちだけの楽園で
明るく元気に生きていって欲しいと願った。
挿入曲の「宝石」の歌詞も心を打つ。


           「宝石」 

        作詞・作曲 タテタカコ

      真夜中の空に問いかけてみても
         ただ星が輝くだけ
      心から溶け出した黒い湖へと
         流されていくだけ

      もう一度天使はボクにふりむくかい?
        僕の心で水浴びをするかい?
      やがてくる冬の嵐に波が揺られて
         闇の中へぼくを誘う

        氷のように枯れた瞳で
        僕は大きくなっていく
       だれもよせつけられない
         異臭を放った宝石



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